経理派遣で「期待外れ」を防ぐ、知っておくと良い依頼のポイント

経理部門へ人材派遣を導入することは、業務効率化や専門知識の補強など、多くのメリットをもたらす一方で、「期待していた人材が来なかった」という課題を耳にすることがあります。
この課題は、派遣スタッフの能力不足に起因する場合もありますが、派遣を依頼する企業側の準備不足や認識の甘さが原因となっているケースも見受けられます。
経理部門の業務をスムーズに進め、派遣スタッフの力を最大限に活かすためには、人材派遣の依頼段階から、企業側が主体的に関わり、明確な要件を派遣会社に伝えることが重要です。
このコラムでは、経理派遣の利用において「期待外れ」の事態を避けるために、企業が知っておくべき依頼のポイントを、具体的な事例を交えながら解説します。

経理派遣で起こりがちなミスマッチの要因

「派遣スタッフが期待していた仕事ができなかった」
「経理部門の雰囲気に合わず、すぐに辞めてしまった」

このような経験をされた企業の方もいらっしゃるのではないでしょうか。
派遣スタッフの能力不足や、経理部門の業務とのミスマッチは、経理業務の停滞を招くだけでなく、経理部門の社員の不満や、派遣会社との関係悪化にもつながりかねません。ただ、これらの問題は、派遣スタッフだけに責任があると限らない場合があります。経理派遣を依頼する企業側も、

  • 経理業務の特性を十分に理解せず派遣会社に人選を任せきりにしていた、
  • 経理部門の状況やニーズを明確に伝えずに派遣スタッフを受け入れていた、
  • 派遣スタッフの能力や経験を過大評価していた、

など、派遣スタッフの受け入れ体制や依頼方法に課題があったケースも少なくありません。
経理派遣を成功させるためには、企業側が主体的に関わり、派遣会社と協力して最適な人材を選ぶことが重要です。

経理派遣の依頼で避けるべき「5つの落とし穴」

次のような場合、ミスマッチを引き起こす可能性が高くなります。

「経理ができる人」という曖昧な依頼

経理業務は、伝票起票、請求書管理、入出金管理、決算業務、連結決算、開示業務など、多岐にわたり、会社ごとに対応範囲も異なります。
「経理ができる人」という曖昧な依頼では、多くの派遣会社が曖昧な人材を派遣することになります。
経理派遣を依頼する際には、

  • 担当してほしい具体的な業務内容
  • 必要な経理スキル(簿記の資格、会計ソフトの使用経験、Excelのスキルなど)
  • 求める人物像(コミュニケーション能力、正確性、スピードなど)

を明確に伝えることが重要です。

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勤務条件を明確にしない「とりあえず」の依頼

「とりあえず週3日」「とりあえず9時~17時」など、勤務条件を曖昧に派遣を依頼すると、後々お互いの「認識が異なっていた」などトラブルになる可能性が高くなります。
勤務日数、曜日、時間帯、派遣期間などの条件を最初に具体的に提示することが大切です。

経理部門の状況を伝えない依頼

経理部門の人数、雰囲気、業務の進め方など、経理部門の状況を派遣会社に伝えないまま派遣を受け入れると、派遣スタッフが職場に馴染めず、能力を発揮できない可能性があります。
経理部門の状況を詳しく伝えることで、派遣会社はよりマッチ度の高い人材を選定することができます。

派遣会社との連携不足

経理専門の派遣会社には、経理の専門家が在籍しています。派遣の依頼に関して、不明な点や不安な点があれば、積極的に派遣会社に相談しましょう。派遣会社との密なコミュニケーションは、ミスマッチを防ぎ、経理派遣を成功させるための重要な要素です。

派遣スタッフの職場見学を実施しない

時間がない、?倒などの理由で、派遣スタッフの職場見学を実施しない場合、派遣スタッフが就業環境や雰囲気を確認できないことから、就業後に派遣スタッフ側からミスマッチが発生するリスクを?めます。
また、事前の職場見学では派遣スタッフへのは派遣法で禁止されていますため、面接と感じ取られる質問は避けましょう。派遣スタッフが面接?と感じてしまう職場見学はネガティブな印象となってしまいます。

まとめ

経理派遣の利用は、適切な人材を選ぶことで、経理部門の業務効率化や生産性向上に大きく貢献します。しかし、そのためには、企業側が派遣会社と積極的に連携し、自社の経理部門に最適な人材を見極めることが不可欠です。経理派遣を成功させるための準備を進めましょう。


 

 

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