経理ミスはなぜ起こる?原因と対処法を個人・組織レベルで解説

株式会社RSTANDARD

経理や人材育成などにおけるお役立ち情報を発信中。 押さえておきたい基本知識から役立つノウハウなどRSTANDARDならではの視点と情報量でお届けします。

経理での問題で悩んでいる方に向けて、経理ミスが起きる原因と対処法について解説する記事です。

企業にとって経理のミスは、致命的なことにもなりかねないでしょう。取引先からの信頼を失ったり、追徴課税が必要となったり…。
そこでなぜ経理ミスが起こるのか、5つの原因と対処法について解説します。経理業務でのミスを防ぎたいと思われている方にとって、役立つヒントが見つかるはずなのでぜひご覧ください。

経理アウトソーシングで業務効率化・コスト削減

経理アウトソーシングならRSTANDARD

よくある経理業務のミス

よく起こる経理ミスにはある特徴があります。経理ミスを防ぐために、よくある経理業務のミスにおける特徴を知っておきましょう。

1:数字の入力ミス

まず、経理業務のミスでは数字の入力間違いが起こりがちです。
経理担当者が手入力で数字を入力する場合、人の行うことですから、どうしてもミスが発生します。キーボードのひとつ隣の数字を入力してしまったり、一桁多くゼロを入力してしまったり…。

慎重に転記したとしても、間違いが起きてしまう可能性はあります。ただし、数字を間違えると決算があわなくなってしまうので、基本的ながら重大なミスと言えるでしょう。

2:入力箇所のミス

続いて多い経理ミスは、入力箇所を間違えてしまうミスです。
経理業務では適切な勘定科目に、適切な数字を間違えなく入力することが求められます。しかし、うっかり勘定科目を間違えてしまうことも少なくありません。

貸方と借方を間違えなければ、一見数字はあっているように感じるでしょう。しかし、仕訳けた結果の数字に誤りがなくても、入力箇所を間違えてしまい、正しくない経理に鳴ってしまうこともあります。

関連記事:経理業務でエクセルを使うメリットとは。機能や関数を一覧で紹介

3:二重計上

二重計上も経理上でよくあるミスです。
担当者が手入力で数字を入力している場合、同じ領収書を2回転記してしまうことがありえます。経費の二重計上であれば納税額が少なくなってしまい、支払うべき税金から逃れてしまうことになります。反対に取引先への請求を2回行ってしまえば、相手方からの信用を失ってしまいかねません。

二重計上は経理上のミスだけでなく、納税額や取引先にも影響を及ぼすものです。よくあるミスではありますが、その他の経理ミス以上に気を配るべきところと言えるでしょう。

4:重要書類の紛失

続いてのよくあるミスは重要書類の紛失です。
経理業務を正しく遂行するためには、請求書や領収書が欠かせません。しかし、紙媒体の請求書や領収書を管理している企業であれば、紛失してしまったり、他の部署の従業員が誤って捨ててしまったりすることもあります。

さらに万が一、災害や火事にあった場合に重要書類が失われてしまう可能性もあるでしょう。以上のように経理業務では、重要書類の紛失によるミスのリスクがあると言えます。

関連記事>>経理書類の保存方法・保管期間は?具体的な書類例と保存のコツ

5:在庫の計上漏れ

最後にご紹介する経理業務でのミスは、在庫の計上漏れです。
経理では在庫の管理も行っていますが、在庫の数え間違いなどで計上漏れが発生することがありえます。在庫漏れが起きると資産の数字が誤って計上され、決算の数字に誤りが起きてしまいます。

もし在庫が過剰に計上されていた場合は、受注をしたものの在庫がないという事態に陥りかねません。すると取引先に迷惑を掛けてしまいます。
在庫確認のミスは、決算でのミスを招くだけでなく取引先との信頼が失われる要素ともなります。

経理業務のミスによるリスク

経理業務でのミスは、次のようなリスクを招きます。

【ミスによるリスク】

  • 取引先からの信頼を失う
  • 修正申告が必要となる
  • 過少申告加算税が課される可能性がある
  • 重加算税が課される可能性がある
  • 粉飾決算となる可能性がある

経理業務で二重計上や在庫計上のミスが起きた場合、取引先からの信頼を失うリスクがあります。しかし信頼を失うだけではありません。経理業務は決算の上で重要な役割を担っています。

もし経理上でのミスが発覚すると、修正申告が必要となるだけでなく、過少申告加算税や重加算税が課される可能性があります。また、場合によっては粉飾決算となることもあり、懲役や罰金が課されることもあるでしょう。

経理業務のミスの原因

それでは経理業務におけるミスはなぜ発生するのでしょうか?ミスを減らしていくために、経理業務でミスが起こる原因について知っておきましょう。原因は主に次の4つです。

原因1:担当するスタッフの知識不足

まずは経理を担当するスタッフの知識不足があげられます。
簿記の知識に乏しいスタッフであれば、誤った勘定科目で数字を計上してしまうかもしれません。経理担当者としては「正しい」と考えて計上していたとしても、結果的に誤った計上となってしまうことがありえます。
担当するスタッフの知識が不足していると、正しく行っているはずの経理でミスが発生してしまうこともあるでしょう。

関連記事:勘定科目とは?科目一覧を詳しく解説

原因2:業務担当の集中力低下

経理業務担当者の集中力が低下することも、ミスが起こる原因のひとつです。
経理は細かな数字を扱う業務なので、高い集中力が求められます。しかし経理担当者も人間ですから、集中力が途切れてしまうこともあるでしょう。
睡眠時間が不足していたり、業務量が多かったりするシーンでは、業務に集中できなくなることがあるかもしれません。
人が業務を担当している異常、集中力の低下により経理業務の品質が低下することも考えられます。

原因3:過度の業務量

業務量が多くなりすぎることも経理業務でミスが起こる原因となります。
ひとつ前の項目で解説したように、経理業務には高い集中力が必要です。しかし業務量が多くなりすぎると疲れがたまり、集中力が途切れがちになってしまいます。
特に決算や確定申告の直前になると、業務量が増えてミスが起こりやすくなる傾向があります。また、経理担当者の人数が少ないなど、企業の体制により業務量が過度になり、ミスが起こることもあるでしょう。

関連記事:決算業務を行う理由・時期は?具体的な手順や必要書類・効率化の方法

原因4:担当の属人化が進んでいる

経理でのミスが起こりやすい企業は、担当の属人化が進んでいる傾向にあります。企業のマニュアルやルールによる経理ではなく、担当者自身のやり方で業務が行われている場合にミスが起こりがちです。

たとえば経理担当者が1人だけであり、マニュアルなどが準備されていない場合、担当者1人の独断で業務が遂行されやすくなります。担当者が複数いる場合でも、業務のやり方や手順が属人化されるとミスへとつながります。

個人の経理業務ミスを防ぐ方法

経理業務でミスが起こる原因はさまざまです。しかし経理業務ミスを防ぐ方法はあります。個人レベルでの経理業務ミスを防ぐには、次の3つのポイントを試してみてください。

予防法1:ミスしやすい箇所の把握

まずは、個人個人でミスをしやすい箇所を把握することから始めましょう。
数字の入力を間違えやすい、二重計上をしやすい、在庫の管理ミスをしやすい…など、ミスには個人ごとの傾向があります。ミスをしやすい箇所を把握できれば、該当の作業をするときによりいっそう慎重になれるはずです。

また、苦手な部分を他のスタッフに割り当てるなどの工夫もできるでしょう、まずは個人レベルでミスしやすい箇所を把握してください。

予防法2:整理整頓の徹底

経理ミスを防ぐための続いての方法は、整理整頓を徹底することです。

雑然とした状態では領収書や請求書が紛失されたり、二重計上が起こりやすくなったりします。さらに整理整頓された環境には、集中力が高まりやすくなるとの効果も期待できるでしょう。必要な書類をすぐに取り出せて、きれいに整理された環境で業務ができれば、自然と経理のミスも防げるようになるはずです。

予防法3:集中力の持続

最後に、集中力が持続するように工夫をすることも大切なポイントです。
経理業務ではひとつの入力ミスが、大きなミスへとつながることがあります。そのため、担当者には集中力の持続が求められますが、集中力を持続させるには適度な休憩が効果的です。

PC作業により姿勢が悪化すると疲労を感じやすくなり、作業姿勢は作業時間が長いほど悪化しやすくなります[1]。1時間に10分の休憩をとるなど、こまめな休憩で頭をリフレッシュさせましょう。

組織の経理業務ミスを防ぐ方法

個人レベルでの経理業務ミスを防ぐ方法をご紹介しました。しかし、組織単位でのミスを防ぐことも重要です。そこで組織である企業単位で実践できる、経理業務ミスの予防法について解説していきます。

予防法1:マニュアル化やルール化

経理ミスを組織単位で防ぐためには、まずマニュアル化・ルール化が欠かせません。
経理担当者1人1人の裁量に任せていては、担当者自身の独断や裁量で業務が進められ、属人化が進みがちになります。そこでマニュアルやルールを作成することで、経理業務の均一化をはかる方法がおすすめです。経理業務の品質が一定化すれば、個人単位でのミスが発生しにくくなるでしょう。

予防法2:ダブルチェックの実施

経理などの細かな業務でのミスを防ぐには、ダブルチェックの実施も行いたいものです。
セルフチェックでは個人が苦手な分野にて、ミスが起こってしまう可能性が高まります。そこで別のスタッフによるダブルチェックが実施できれば、客観的な視点からミスを発見しやすくなるはずです。

また、ダブルチェックの実施は不正防止にも役立ちます。重要な部分はトリプルチェックを実施しても良いでしょう。経理上でのミスを防ぐには、複数人でのチェック体制を整えることが効果的です。

予防法3:ミスの記録

ミスを記録しておくことも経理業務でのミス予防に役立ちます。ミスの記録を残しておくことは、個人レベルでの苦手な分野を把握することにつながるためです。

個人単位での記録を確認すると、数字の転記ミス、勘定科目の間違いなどミスしがちな傾向が把握できるようになります。傾向が把握できれば担当業務を変更したり、担当者によりいっそうの注意を促したりすることもできるはずです。ミスを記録しておくことは、経理業務を客観視し、ミスを防ぐための資料となります。

経理アウトソーシングなら即日・常駐可能なRSTANDARDへ

「経理担当者が突然退職してしまった」「人手不足でコア業務まで手が回らない」とお困りの方は、RSTANDARDにご相談ください。即日・低価格で専任コンサルタントが常駐・訪問し、日次・月次から決算、レポート・予実までを現場に合わせて着実に引き継ぎます。
追加費用なしで業務マニュアルを整備し、内製化まで丁寧に支援します。人員確保が難しい場合は自社運営の経理派遣で即戦力をご紹介します。業務改善やIPO・内部統制、会計システムの見直しにも対応できますので、まずはお気軽にご相談ください。

経理アウトソーシングの企業導入事例

人手不足や業務の属人化など、経理部門が抱える課題は企業の状況によって様々です。本章では、私たちが実際に支援した事例をもとに、実務代行による危機の回避や、業務フローの整理による効率化のプロセスをご紹介します。

アウトソーシングによって現場にどのような変化が生まれたのか、体制改善を検討されている方はぜひ参考にしてください。

企業事例1:急な人材不足による業務の代行

ある日突然、経理の中核を担うスタッフが同時に退職してしまった。そんな深刻な人材不足から始まった支援事例です。

ご相談いただいた当初、現場では月次決算が滞り、親会社への報告も遅延しかねない切迫した状況にありました。最大の障壁は、業務の多くが特定の担当者にしか分からない「ブラックボックス状態」にあり、まともな引き継ぎすら不可能な点にありました。

クライアント 上場子会社
主な課題 ・複数名退職による欠員
・業務の属人化
・決算遅延の危機
支援期間 6か月間
費用 月額90万円〜

実施した内容

私たちは即座に専門スタッフを現場へ投入し、実務の代行と並行して「業務の見える化」を実施しました。場当たり的な穴埋めで終わらせないよう、以下の3点を軸に体制を再構築しています。

  • 業務の棚卸しとタスク化
  • 定型業務と属人化領域の切り分け
  • マニュアルの体系化

まず、現場に残されたわずかな手がかりから全業務を抽出し、年間・月次・日次のスケジュールへ詳細に落とし込みました。ルーチンワークと複雑な集計業務を明確に区分して優先順位をつけたことで、専門スタッフによる迅速な代行が可能となりました。

さらに、実務を回しながら「誰でも再現できるマニュアル」をリアルタイムで整備し、後任者へのスムーズな引き継ぎを実現しています。

導入の効果

今回のプロジェクトの結果、懸念されていた「業務の空白期間」を一切作ることなく、月次・四半期決算をすべて予定通り完遂することができました。

単なる「代行」に留まらず、業務が標準化されたことで、後任者への引き継ぎや新人教育にかかるコストも大幅に削減。かつての属人化リスクを克服し、現在は「誰が担当しても正確に業務が回る」強固な経理組織へと生まれ変わっています。

企業事例2:業務効率を目的として業務代行と業務整理の実施

事業規模の拡大と人員の入れ替わりが重なり、経理業務のボリュームがコントロール不能なほど増大してしまった企業の事例です。

当時は「本当に必要な業務はどれか」「最適な人員配置ができているか」を判断できる人材が社内におらず、非効率な作業が常態化していました。経営判断に必要な帳票もタイムリーに提出されず、スタッフの教育も行き届かないという、組織的な停滞感が長く続いていたのです。

クライアント 年商30億円規模の未上場企業
主な課題 ・業務ボリュームの増大
・非効率なプロセスの放置
・管理資料の不足
支援期間 6か月間
費用 月額100万円〜

実施した内容

私たちはまず、現状を正確に把握するための「経理業務アセスメント」を実施しました。感覚値ではなくデータに基づいた改善を行うため、以下の3つのアプローチで業務の整理整頓を推進しています。

  • 経理業務のアセスメントと時間計測
  • 業務プロセスの最適化と品質向上
  • 経営管理用帳票のテンプレート作成

全タスクを分類した上で、各業務の所要時間を徹底的に計測しました。これにより、特に時間を浪費していた「無駄なプロセス」を特定し、優先順位をつけて個別に時短化を図っています。

また、ミスによる手戻りを防ぐため、チェックリストや業務マニュアルを整備し、現場への運用指導を徹底。さらに、経営者が求める数値を即座に把握できるよう、経営帳票のテンプレートを一から構築し、タイムリーな報告体制を整えました。

導入の効果

この6か月間の取り組みにより、個々の業務時間が大幅に短縮され、従来比で約50%の人員配置でも余裕を持って業務を回せる体制が整いました。

最も顕著な成果は、月次決算の早期化です。これまで10営業日かかっていた締め作業が5営業日にまで短縮され、経営に必要なデータが鮮度の高い状態で届くようになりました。業務の省力化が進んだことで、部内でのジョブローテーションも可能になり、スタッフの間でも「新しい業務に挑戦できる」というポジティブな変化が生まれています。

経理業務を正確かつ効率的に行う方法

人の手によって行われる経理業務では、どれほど慎重に行ってもミスが発生するリスクがあります。しかし、工夫をすれば経理業務をさらに正確に、効率的に行うことも可能です。ミスを防ぐためのひとつの方法として知っておいてください。

会計ソフトの導入

経理業務でのミスを防ぐには、会計ソフトを導入する方法がおすすめです。

会計ソフトを導入すれば仕分け入力や数字の入力が自動でおこなわれます。人の手による転記が不要となるため、経理業務でのミスが起こる確率が大幅に低減されるでしょう。

会計ソフトよってはデータ管理をすることにより、請求書や領収書の紛失リスクもなくなります。ソフトにより業務量が少なくなれば、経理担当者の集中力低下にも防げるはずです。会計ソフトの導入は経理担当者の業務効率化と、経理ミス軽減の両方に役立ちます。

いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、経理でミスが起きる原因と対処法がご理解いただけたと思います。
経理でのミスは担当者の集中力の低下や業務量増加、知識不足などにより起こりがちです。ミスを防ぐためには個人レベルでの注意はもちろん、組織単位での対策も欠かせません。

そこでぜひ導入したいのが、経理の業務負担とミスの両方を軽減する会計ソフトの導入です。
RSTANDARDでは経理ミスの予防に貢献できる会計支援サービスを提供しています。
経理部門の整備や決算の支援、業務フロー改善支援などさまざまな機能で企業の経理を支援できるサービスです。

経理アウトソーシング・代行なら即日・低価格のRSTANDARDへお任せください。
経理アウトソーシングについて詳しく知りたい方は以下のおすすめ記事をぜひご覧ください。
おすすめ記事:経理アウトソーシングとは?メリット・デメリットと業者の正しい選び方

[1]

参照:電子情報通信学会:(PDF)健康メディアデザインに基づく座位姿勢の悪化要因分析と改善法に関する研究

経理アウトソーシングに関する

サービス詳細はこちら


▽経理未経験者、経理部門配属になったばかりの人におすすめ
経理人財育成/教育はこちら:経理部門の新入社員対象セミナー