業務の中には、専門的な資格が求められるものもあります。
これから経理の業務に就きたいと考えている方の中には、どのような資格が必要かわからず、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで「経理業務に必要な資格を知りたい」「業務において有利になる資格を取得したい」といった方のため、必要な資格について紹介します。この記事を読むことによって経理業務に求められる資格と知識がわかるので、参考にしてみてください。
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経理業務に就くにあたり、特定の資格取得は必須ではありません。そのため、資格がない方でも経営業務に就くことは可能です。ただし、就職先、転職先を探すにあたり、持っていると有利になる資格があります。
未経験者を歓迎としている求人は、ゼロではありません。ですが、全く知識も経験もない方よりも、資格を持っている方のほうが有利になります。
経理は専門的な知識を必要とする仕事です。経理業務の経験がない方の場合、資格を所有しておけば就職・転職活動の際にアピールできるポイントができます。
経理業務経験者の方も、条件の良い職場を探すのに役立つはずです。また、企業によっては、資格取得によって昇給・昇進につながるケースもあります。
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経理担当者を目指す方におすすめの資格は、5つあります。日商簿記2級、給与計算検定、ビジネス会計検定、ファイナンシャル・プランニング技能検定、MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)です。それぞれ紹介します。
高度な商業簿記や、原価計算を含む工業簿記を修得していることが認められる資格です。
財務諸表の数字から経営内容を分析・把握できる力や、企業活動や会計実務を踏まえた適切な処理・分析する能力が求められます。
3級・初級もありますが、2級からの受験も可能です。一般的に転職において有利になるのは2級以上からとされています。
1級を取得していると会計学のスペシャリストとして認められますが、まずは2級合格から目指してみてはいかがでしょうか。
日商簿記2級を取得しておくと、経理業務を担当するにあたり、必要な知識を一通り身につけている人材として評価されます。受験するにあたり、年齢や性別など、制限はありません。
受験は、各地商工会議所で受付しているもののほか、インターネットを使用したネット試験があります。会場で行う試験は、毎年月頃・6月頃、12月頃の3回実施されています。
ネット試験は、各ネット試験会場が設定する任意の日が試験日です。
給与計算検定は、正式名称を「給与計算実務能力検定」といいます。企業や組織において不可欠になるのが、給与計算業務です。
給与計算実務能力検定試験に合格していると、給与計算業務に必要な知識・実務能力を持っていることが認められます。
試験を実施しているのは、内閣府認可の一般財団法人職業技能振興会と、一般社団法人実務能力開発支援協会です。
注意点として、企業の中には、給与計算が経理の仕事ではないケースがあります。そういった職場では給与計算検定試験に合格していても評価されない可能性があるため、募集されている経理職の業務内容を確認しておいた方が良いでしょう。
試験区分として、2級と1級があり、2級に合格していなくても1級から挑戦ができます。2級の試験は11月、3月の年2回、1級は11月のみの開催です。
東京、大阪のほか、主要都市で試験が開催されています。受験資格は特にありません。
関連記事>>給与計算とは?業務の基礎知識や計算方法・注意点を紹介
財務諸表に関する知識や、分析力があることを証明できる資格です。あらゆるビジネスパーソンのスキルアップとしても活用されています。
レベルは、1級から3級までの3段階です。3級では、会計用語や財務諸表の構造・読み方・分析のほか、財務諸表を理解するのに必要な基礎的な力を到達目標としています。
2級は、財務諸表を分析する力を身につけ、企業の経営戦略・事業戦略ができるようになるのが到達目標です。
1級になると、財務諸表を含む会計情報を総合的・詳細に分析することにより、企業評価できる力を持つことが到達目標とされます。
ビジネス会計検定で求められる知識は、自社の決算内容を理解したり、取引先・投資案件を評価したりする能力です。そのため、取得しておくと実社会で役立つ会計知識を所有していることが証明されます。
試験は年に2回、3月と10月に行われ、1級が受験できるのは3月のみです。受験地は札幌、仙台、さいたま、東京など、17の中から選択することになります。
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ファイナンシャル・プランニング技能検定は、一般社団法人 金融財政事情研究会とNPO法人 日本FP協会が実施している検定試験です。
ファイナンシャル・プランニング技能検定は、保険、年金などに関する幅広い知識を持っていることが認められる資格です。
それぞれの団体によって試験科目は異なります。どちらも同等の資格を得ることが可能です。ここでは、日本FP協会が実施している検定試験について紹介します。
日本FP協会では、2級、3級は学科試験と実技試験を行いますが、1級は実技試験のみです。いずれの級も、科目は「資産設計提案業務」です。
試験は全国47都道府県で行われており、5月・9月・翌1月の年3回行われます。受験する級に悩んでいるのであれば、2級以上が評価されると言われているので、2級から検討してみると良いでしょう。
注意点として、経理業務で直接的にファイナンシャル・プランニング技能検定の知識が役立つシーンは少ないです。活用できそうか事前に確認してみることをおすすめします。
MOSの呼び名で知られているマイクロソフトオフィススペシャリストは、マイクロソフトオフィス製品スキルを証明する資格です。MOSを取得することにより、エクセルやワードといった経理業務に必要なソフトが使えることを証明できます。
ただソフトが使えるだけではなく、機能を効果的に使いこなせる方でなければ取得できません。そのため、MOSを取得しておくと効率的な業務が行えることの証明にもなります。
受験方法は、全国30前後の試験会場で行われる全国一斉試験と、毎日実施されていて全国1,700の試験会場で行われる随時試験の2種類です。
実験資格はなく、年齢・国籍を問わず挑戦できます。各マイクロソフト オフィス製品のバージョンごとに試験が行われます。
一般レベルと上級レベルがあるのですが、経理業務で役立てたいのであれば、上級レベルの資格取得を目指しましょう。エクセルやワードに関する高度な機能を理解していることが証明されます。
転職する際に役立つ受け入れ資格もあります。代表的なのは、電子会計実務検定、公認会計士試験、税理士試験、経理・財務スキル検定、経理事務パスポート検定、消費税法能力検定です。それぞれの資格について紹介します。
電子会計実務検定は、日本商工会議所が行っている検定です。中小企業の経理や会計担当者の方に向いている資格といえます。
企業の会社経営では、簿記の理論・知識を元にして、得られる会計情報を分析・活用することにより、経営に役立てることが重要です。
また、中小企業でも電子会計は重要性が高まっており、電子会計実務検定では、こういったスキルを持っている方を認定しています。
近年はIT化が進んでおり、その傾向は今後ますます強くなるはずです。これからの時代のことを考えても、取得しておくと有利になりそうな資格といえます。
申し込むにあたり、受験資格は特にありません。1〜3級まであり、どの級からでも受験が可能です。公式ホームページ上にお近くのネット試験会場が掲載されています。
電子会計実務検定に合格するためには、簿記検定の知識と会計ソフトの知識がなければなりません。いずれも経理の仕事に役立つ知識です。
転職する際に、経理に役立つ有名な資格を取得したいと考えているのであれば、公認会計士試験がおすすめです。
医師・弁護士と並ぶ3大国家資格のひとつとされているため、非常に知名度があります。ただし、難易度も高く、独学で合格を目指すのは難しいといえるでしょう。
公認会計士・監査審査会が実施している検定試験であり、受験資格の制限はありません。
公認会計士試験を受験する場合、12月か5月に行われているマークシート方式の短答式試験に出願します。
その後、合格者と免除者は、8月に実施される論文式試験を受験することになります。論文式試験に合格すれば、公認会計士試験の合格証書が授与される流れです。
非常に難易度が高い資格であることから、短答式試験のみ合格した場合でも転職では評価されています。
公認会計士試験に合格できれば公認会計士としても働けるので、経理に限った話ではなく、さまざまな転職の選択肢ができるのもメリットです。
税理士試験は、国税庁によって実施されている検定試験です。合格すると税理士となるために必要な学識および、その応用能力が認められます。
会計学2科目・税法3科目の、合計5科目で試験が行われることになります。
大きな特徴として挙げられるのが、一度の試験で5科目すべてに合格する必要がない点です。1科目ずつ受験しても問題ないので、例えば働きながら勉強して少しずつ資格を取得し、転職の準備をしたいと考えている方にも向いています。
特に企業から評価されやすいのは、簿記論・財務諸表論・法人税法の3つです。まずはこれらの合格を目指してみてはいかがでしょうか。
税理士試験を突破できなくても、これらの科目に合格できれば転職において有利になる可能性が高いです。
受験資格については、学識・資格・職歴によるものが定められていますが、令和5年度の税理士試験からは会計学に属する試験科目の受験資格制限がなくなる予定です。(※)
試験は毎年8月頃の年1回、各国税局及び沖縄国税事務所で実験案内や願書が配布されます。
経済産業省の委託事業として、一般社団法人日本CFO協会が行っている検定です。
FASS検定の呼び名でも知られています。資産・決算・税務・資金の4分野ごとに、経理や財務に関する基本的なスキルがあるかを問われる試験です。
経理・財務関連の業務に転職したいと考えている方にとって、非常に向いている資格だといえます。
一般的な試験でよくある階級ごとの受験ではなく、検定試験の結果がレベルA〜レベルEといった形で評価されるのが特徴です。
例えば、Eは「まだ不十分な部分が多く、サポートが必要」とされます。レベルCなら「日常業務の基本スキルが身についている」、レベルAなら「業務全体を正確に把握し、自身をもって遂行できる」です。
転職に有利なレベルとして、できる限りAを目指してみてはいかがでしょうか。受験資格は特にありません。
受付方法はインターネットのみです。5月1日〜7月31日と11月1日〜1月31日の年2回実施されます。
関連記事:経理と財務の違いと業務内容、必要なスキル・資格について解説
日本CFO協会と、パソナによって共同開発された試験で「PASS」の名称でも知られています。実践重視の資格であり、レベルに応じて3つのコースが用意されています。
リモートで行うe-ラーニングプログラムを受けて学習し、資格取得を目指しましょう。
研修動画が用意されており、全コース合計で約10時間程度となります。
事務スタッフに求められる経理知識に範囲を限定している認定資格です。そのため、転職前に経理についての知識を深めておきたいと考えている方にぴったりだといえるでしょう。
入門コースは3級です。経理初心者のためのコースで、日常的な経費処理業務などについて学べます。
2級は、身近な販売取引における決済を含む経理手続きのほか、外貨取引処理の基礎などが学べるものです。
1級では、日常的な売買取引の経理手続き、月次決算全般、連結決算の概要などを学びます。
日本CFO協会 eラーニングサイトから申し込みを行いましょう。
消費税法能力検定は、公益社団法人全国経理教育協会が行っている検定です。
合格すると、会計処理時の消費税の取り扱いや、企業の中堅経理担当者として必要な税務処理・実務での応用的税務処理といった消費税に関する知識があることが認められます。
経理担当者としてのスキルアップとして選択している方もいるので、転職する際に取得する資格として検討してみてはいかがでしょうか。
1級〜3級までありますが、履歴書に記載することを考えると、2級合格以上を目指すと良いでしょう。
試験は筆記で行われます。受験資格はないので、誰でも受験ができます。出題の範囲などについては、公式ホームページ上で詳しく紹介されているので、まずはそちらを確認してみるのがおすすめです。
試験会場は、公益社団法人全国経理教育協会が指定した全国各地の専門学校となっています。
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経理の資格の中には、海外で活躍したいと考えている方におすすめのものもあります。
代表的なものだと、米国公認会計士試験(U.S.CPA)国際会計検定(BATIC)などです。これらの資格について紹介します。
U.S.CPAは米国公認会計士のことであり、海外で働きたいと考えている会計士の方にとって注目の資格です。アメリカの各州が認定を行っています。
英語と会計といった両方のスキルがあることを証明できる資格です。海外で経理の仕事をしたいと考えているのであれば、英語や会計の基礎ができることは基本といえます。
米国公認会計士試験に合格すればそれらのスキルが証明されるため、外資系企業やグローバル企業への就職・転職でも有利です。
米国公認会計士試験の受験資格は、日本国民、もしくは日本の永住者および長期居住者となっています。
学位要件と単位要件も定められており、詳細は出願する州によって異なるので、確認が必要です。試験科目は財務会計、企業経営環境・経営概念、諸法規、監査および諸手続きで、実務レベルの基本的な問題が出題されます。18ヶ月以内に4科目を受験し、すべての科目に合格できれば合格です。日本では、東京と大阪の会場で年間を通じて受験ができるので、実力を磨いて挑戦してみてはいかがでしょうか。
BATICの呼び名でも知られている国際会計検定は、グローバルなビジネスシーンに欠かせない英語力と国際会計スキルがどの程度あるのか同時に測れる検定試験です。
キャリアをより高めたいと考えている方だけではなく、グローバル人材の育成として社内教育にも活用されています。
商工会議所が開催しており、試されるのは英語での会計処理能力です。日商簿記検定の英語版のような位置付けにある試験といえます。
級の合格ではなくスコア制を採用しているので、自分の現在の能力がどれくらいなのかを知るのにもぴったりです。
受験資格は、州によって異なる条件が定められており、4年制大学の単位を取得済みであることなどの条件をクリアしている必要があります。
英文簿記と国際会計理論の試験科目があり、先に英文簿記で320点以上のスコアを取得していなければなりません。試験は7月下旬頃と、12月中旬の年2回です。日本全国の主要都市で受験できます。
経理として働くのに役立つおすすめの資格についてご紹介しました。どういった資格の種類があるのかなどがご理解いただけたかと思います。
注意したいポイントとして、経理に関連する資格だからといって、必ずしも就職先・転職先で役立つとは限りません。各企業によって経理に求められるスキルはさまざまです。
何か役立つ資格を取得したいと考えているのであれば、自分が検討している就職先・転職先で求められている資格なのか確認してみてください。
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