経理業務をIT化する理由とは?導入時の3つの注意点を把握しよう

経理業務のIT化は、企業にとって早急に解決するべき課題の1つです。
以前は、各企業の独自の方法で経理業務を行っていれば問題ありませんでしたが、近年はそうもいかなくなりました。
取引先がインターネットやクラウド上でのやりとりを希望する場合、IT化を進めていないと対応できないためです。
経理業務においては、IT化することでミスを減らしたり、コストを削減できたりするメリットもあります。
アナログからデジタルへの移行は大変ですが、出来るだけ早くIT化を進めたほうが良いでしょう。

本記事では、経理業務のIT化について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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経理業務のIT化とは

「経理業務のIT化」とは、紙媒体を主にして行ってきた仕事に、パソコンやスマートフォンを用いたデジタル技術を取り入れることです。
IT化とはコンピューターネットワークの総称で、インターネット上で情報処理をしたり、データを管理したりできます。
多くの企業でパソコンの導入は当たり前になっていますが、すべてをIT化へ移行できずに不便を感じている経理担当者も多いでしょう。
以下では、IT化を進めるにあたってのメリットや、課題点をまとめています。

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経理業務をIT化する理由

経理業務のIT化は、避けて通れない課題になりつつあります。
IT化するべき理由には以下の3点が挙げられます。

  • 経営判断のために迅速なデータ抽出が必要だから
  • 人的なミスなど品質向上が必要だから
  • アナログ作業などの改善が必要だから

それぞれを詳しく解説します。

経営判断のために迅速なデータ抽出が必要だから

IT化をすることで迅速に会計処理を行えるため、リアルタイムの財務状況が共有できます。
経営者が事業の判断をしなくてはならないときに、現時点での財務状況が不明瞭だと、良い選択ができません。
経営陣は常に先のことを見据えて行動しているので、どのような時でも財務状況が把握できる環境が必要です。
手書きの帳簿では瞬時の計算やデータの共有などができないため、IT化を進めることが敬意判断の効率と正確性を高めることにもつながるのです。

人的なミスなど品質向上が必要だから

IT化を進めることで、人的なミスを減らせます。
アナログでの経理業務では、経費精算のたびに小銭が必要で、受け渡し時のミスを完全に防ぐことは難しいでしょう。

例えば社員の経費精算をIT化すると、振込みや電子マネーで社員にお金を渡せます。
インターネット上にも確実な記録が残るため、受け渡し金額のミスは無くなり、小銭を用意しておく必要もありません。

またIT化をすることで管理しやすい環境になり、伝票の書き間違えや、帳簿の記載ミスなども少なくなる可能性があります。

関連記事:経理ミスはなぜ起こる?5つの原因と個人・組織レベルでできる対処法

アナログ作業などの改善が必要だから

経理のIT化を進めると、アナログな作業を減らせるようになります。
手書きの伝票が主流だった時代は、1つの取引ごとに記載する書類が何枚もあったり、各企業で記載するフォーマットが異なったりして、作業の手間がかかっていました。
また、紙媒体の伝票は保管も大変で、取引先や日にちで仕分けをして長い期間保管しておかなくてはなりません。

手書き伝票の場合は、書き方を覚える必要もあり人件費も嵩みます。
IT化すると、だれが担当しても同じ伝票が簡単に作成できる点がメリットです。

経理業務のIT化を阻害する要因

経理業務のIT化をする際にネックとなるのは、どのような要因でしょうか。
主に挙げられるのは以下の3点です。

  • 新たな方法は受け入れられにくい
  • 業務が属人化している
  • 設備投資されない

それぞれを詳しく解説します。

新たな方法は受け入れられにくい

古くから続く会社の場合、経理業務を抜本的に変更するのは、とても難しいことです。
新しい方法を受け入れられない社員が出てくる可能性も高く、社内から不満が出ることもあります。
経理業務は専門職なので、自身のやり方にプライドを持って取り組んでいる人も多くいます。
現状で大きな問題が発生していない限り、「既存の方法で続けたい」という声も出てくると想定しておきましょう。

業務が属人化している

長く経理業務を担当している社員がいる場合、仕事内容が「属人化」してしまっている可能性があります。

属人化とは、「そのひと1人だけが把握していることが多い状態」のことです。
いくら能力が高くても1人だけに依存した仕事が多すぎると、その人に万が一のことがあった場合に、周囲がリカバリーできません。

経理業務がすでに属人化していると、IT化に向けて業務を移行していくことも難しいケースがあります。

社内の仕事はできるだけ属人化を避けて、誰が担当しても問題ないチーム体制をこうちくしておく必要があるでしょう。

設備投資されない

経理業務のIT化にかかる費用が捻出できないケースも多くあります。

IT化のための設備投資には、システムの構築や機器の導入が必要です。
これらの設備を整えずにIT化を進めようとしても、思い通りに事が運ばないでしょう。

IT化を進める際には、ある程度の費用を確保しておく必要があります。
導入の設備投資に費用がかかっても、業務を効率化できることでコスト削減と生産性の向上が実現すれば、それは良い投資と言えます。

経理業務をIT化するメリット

導入にはいくつものハードルがありますが、経理業務をIT化するメリットは多数あります。
主に挙げられるのは以下の4点です。

  • 業務時間の効率化できる
  • 経理業務の質向上ができる
  • 正確なデータが管理できる
  • コストを削減できる

それぞれを詳しく解説します。

関連記事>>経理業務を効率化する方法やメリット

業務時間の効率化できる

IT化をすることで改善が期待できるのは、業務時間の短縮です。
これまで手書きで行っていた伝票作成や帳簿への記録も、IT化すればボタンひとつで簡単に行えるようになります。

細かい経費の計算も、会計ソフトが自動的に行ってくれるので「電卓で計算をする」といった作業も不要になります。
細かい業務の時間を短縮することで、会社全体の業務効率化も実現できるでしょう。

経理業務の質向上ができる

IT化によって、経理業務の質を安定的に保てます。

アナログな方法で経理業務を行っている場合、担当者によって仕事のスキルに大きな差が生まれます。
伝票の作成や計算ひとつをとっても、ベテランと新人では同じ品質で仕事を行えません。
経験値の差があるのは当然ですが、できるだけ誰でも同じ品質の仕事を行えるようにできるのも、IT化のメリットです。

基本的なルーティンワークを簡易化することで、無駄の少ない経理業務が行えるでしょう。

正確なデータが管理できる

パソコンやインターネット上でデータを管理することで、いつでも正確な情報をチェックできるようになります。
会計情報を入力すればすぐに反映されるシステムが多いので、紙媒体よりも簡単にデータの管理ができます。
いつでもデータが確認できると、間違いやトラブルが発生した際も、早期発見できる点がメリットです。
あってはならないことですが、社内での不正や、金融犯罪への対策としてもIT化は有効です。

関連記事:経理に役立つ会計システムの基本・特徴や導入するメリット

コストを削減できる

経理業務をIT化することで、経費削減にもなります。
アナログで管理している場合、請求書や納品書、伝票など多くの書類が必要です。
できるだけデジタルデータで保管することで、紙や印刷するインク代などの消耗品代の節約ができます。
近年は、銀行の窓口で振込を行うよりも、オンラインバンクを通したほうが安い手数料で送金ができます。

また、業務効率化も期待できるため、少ない人件費で経理業務を行えるようになるでしょう。

経理担当者の負担を軽減できる

パソコンや会計ソフトを利用することで、経理担当者の負担は大きく減ります。

会計ソフトがあれば、必要な数字を入力するだけで自動的にすべての計算ができます。
また現金を扱わないようになれば、お金を数えたり、両替に行ったりする手間も省けるでしょう。
アナログで細かい作業が多いと、社員にとって負担となり、離職率が上がってしまう可能性もあります。

社員の働く環境を考える上でも、経理業務のIT化は必要な施策です。

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経理業務をIT化する方法

経理業務のIT化をするには、さまざまなツールが必要です。
便利に使える4つのシステムを紹介します。

  • クラウド会計ソフト
  • 電子契約システム
  • 経費精算システム
  • クラウド型請求書発行システム

以下で詳しく解説します。

クラウド会計ソフト

パソコンの中だけではなく、インターネット上で利用できるのがクラウド会計ソフトです。
世界中どこからでもアクセスできるため、自分のパソコンが無くても、インターネット環境があれば利用できます。
クラウド上で経理業務を行える会計ソフトは、データの管理や共有がしやすいため多くの企業で採用されています。
クラウド会計ソフトを用いることで、スピーディーな決済やデータ処理が実現できるでしょう。

電子契約システム

電子契約システムとは、書類のやりとりをデータ化して行える便利なシステムです。
1つの書類に「係長」「課長」「部長」など、それぞれの印鑑が必要な場合、従来は1件ずつ回る必要がありました。
電子契約システムを使えば、ボタンひとつで共有できて、インターネット上でそれぞれが電子署名を付けられます。
請求書や見積書など、経理業務に必要な書類の確認や発行も、大幅に時間短縮ができるでしょう。

経費精算システム

社員が立て替えた経費の精算に役立つのが、経費精算システムです。
精算するレシートをスマートフォンで撮影すると、内容や金額が読み込まれて経理部までデータが届きます。
経費精算のための書類を作る手間が無くなるため、社員側も経理部も双方の手間が省けます。
データを読み込めば、金額を書き間違えることもなくなるので、ミスが防げる点もメリットです。

クラウド型請求書発行システム

請求書の発行をデジタル化できるのが、クラウド型請求書発行システムです。
必要事項を順に入力していくだけで、あらかじめ決めたフォーマットの請求書が出来上がります。
作成した請求書を経理業務のシステムと連携させておけば、入金があった際にデータの確認が簡単にできます。
請求書の他に、見積書や領収書を作れるサービスも展開されているため、幅広いシーンで役立つでしょう。

経理部門のIT化を進める際のポイント

IT化を進める際に、確認しておくと良いポイントがあります。
以下の2点は、あらかじめチェックしておきましょう。

  • 業務フローを見直す
  • ペーパーレス化を推奨する

それぞれを詳しく解説します。

業務フローを見直す

IT化を進める前に、経理業務全体の仕事の流れを再確認しておきましょう。
誰が何を担当するのか、伝達体制が整っているかなど、基本的な部分も見直ししておくことがおすすめです。

IT化で業務内容が変わると、やりにくく感じる人もいるかもしれません。
できるだけスムーズに移行できるよう、経営陣が配慮しましょう。

関連記事>>会計業務とは?経理や財務の仕事内容と効率化のポイント

ペーパーレス化を推奨する

経理業務のIT化と一緒に考えたいのが、ペーパーレス化です。

SDGsへの取り組みは、企業が行うべき重要な施策に位置づけられています。
経理業務に関連する書類は、数多くあります。

これらを少しでも減らし、環境保全に貢献する手段としてもIT化を進める必要があるでしょう。
経理業務だけに留まらず、社内すべての部署でペーパーレス化に取り組む姿勢が大切です。

関連記事:経理書類の保存方法・保管期間は?具体的な書類例と保存のコツ

経理アウトソーシングすることで効率化も

経理業務のIT化が整っていないと、事業者が本来注力すべき事業に集中できず、重要なビジネスチャンスを逃す可能性があります。
会社にとって重要なポジションである経理業務は、高いスキルを持った専門家に任せるのがおすすめです。
経理業務をアウトソーシングすることで、効率的にIT化を促進できます。
社内のIT化を検討している経営者の方は、アウトソーシングでの経理人材の確保を検討してみてはいかがでしょうか。

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