

株式会社RSTANDARD
経理や人材育成などにおけるお役立ち情報を発信中。 押さえておきたい基本知識から役立つノウハウなどRSTANDARDならではの視点と情報量でお届けします。
決算情報を把握する資料として扱われているのが、有価証券報告書です。その性質から投資する時や金融機関だけが使うものだと思われがちです。
確かに投資する時や金融機関で活用されますが、ビジネスや就活などの場面でも使われています。
今回は有価証券報告書が一体どんなものなのか、基礎的な知識から役割、具体的な内容や見方について株式会社RSTANDARDが解説します。
ビジネスにおいてどんな役割があるか理解できれば、今後の仕事に活かしていけるでしょう。
経理アウトソーシングで業務効率化・コスト削減
経理アウトソーシングならRSTANDARD
「有報」とも呼ばれる、有価証券報告書は株式を扱う会社が公表するときに使われます。
公表する内容は、
などが含まれます。これらの情報が一般の人でも見られるところが大きな特徴です。
また、Web上やEDINET(電子開示システム)などでチェックできるので、見たことがないという方は目にしてみてください。
加えて特定の条件を満たしている場合は、どんな会社であっても公表しなければならないということを忘れずに覚えておきましょう。
関連記事:有価証券報告書とは・提出義務や期限
有価証券報告書の役割は、投資家保護をすることにあります。
該当する会社が活動していくためには、投資をしてもらって資金を集めることも重要です。
しかしそのために、株を購入した時に配当や利息がなければ相手にすらしてもらえません。
そのため、会社の業績や財務諸表などの正しい情報を有価証券報告書で明らかにすることが重要視されています。
正確な情報を会社が記録していけば、透明性のアピールに利用することも可能です。
さらに、倒産するおそれのある会社への投資を防いだり、投資先との共倒れとなってしまうリスクを抑えたりすることにも役立ちます。 投資家が情報を得て、より安全に株取引を行えるような環境を作る役割を有価証券報告書が担っていると言えるでしょう。
決算関連書類は決算短信と混同されがちです。
確かに決算短信は投資家保護という同じ大きな役割を持っていますが、開示を行うことが義務づけられていない書類であることに大きな違いがあります。
あくまでも証券取引所が会社に要請しているもので、法で定められているような強制力は持っていません。
ですが証券取引所から提出するようにいわれているため、従って提出している事業所がほとんどです。
また決算短信の内容は早くに公表する情報でもあるため、業績や財政状態、キャッシュフローの状況、配当の状況や業績といったものを簡単にまとめたものとなっています。
そのため会社についての情報量が少なくなってしまうため、どんな状況下でも対応できるような柔軟性を持っているような書類ではありません。
とはいえ決算短信に誤った情報があると投資に大きな影響を及ぼしかねない側面も持っていることから、重要な役割を持っている書類であると言えるでしょう。
加えて早期に提出が行われるため、投資家は素早く判断材料として活用できる決算短信の方を重要視している傾向があります。
つまりスピーディーに正しい情報を得られるのが決算短信で、事業や決算の全体を踏まえて時間をかけて情報がまとめられたものが有価証券報告書です。
投資を安全に行ってもらいながら会社の信用を高めるためにも、会社は真実を正しく記録していかなければなりません。
※財務諸表は、貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書・利益金処分計算書などから成り立っています。 特に重要なのが、貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の「財務三表」といわれている3つです。
法定開示書類でもある有価証券報告書は、提出することが義務です。会社が提出することを法律で定めることで、全ての会社のばらつきを防ぐ役割も持っています。
また金融商品取引法でも提出義務があると決められているので、該当する会社は内閣総理大臣への提出を行わなければなりません。
内閣総理大臣に提出する期限は、事業年度終了後から3ヶ月以内という決まりを守らなければなりません。
例えば、会社の決算が12月なのであれば3月末日までに提出することになります。
加えて投資家保護が目的とされている書類でもあるため、情報に誤りがあった時点で情報開示が行われていないと判断されてしまいます。
もし提出に該当する会社である場合は、適切な情報を正確に公表できるように日頃から情報管理をしていくことが大切です。
有価証券報告書の提出義務が課される発行者の条件
義務付けされている発行者の条件は、
などです。簡単に言うと、大々的な募集をしている会社に提出義務が設けられていることを意味します。
例えば、多くの投資をしてもらうことでお金を集めている会社がその対象です。
そのような会社以外にも規模の大きな売り出しを行ったり、所有者が増加し続けたりしている会社であれば提出しなければなりません。
参考:関東財務局 会社内容等開示(ディスクロージャー)制度の概要
▽低価格で即日・常駐可能な経理アウトソーシング▽
それでは実際に、項目ごとにどのような内容を記載する必要があるのか紹介していきます。
内容も幅広くなるので、それぞれでどのようなことを書かなければいけないのかしっかりと覚えていきましょう。
違いがわかるようになれば他社と比較したり、自分の所属している会社がどのような財政状況にあるのか分かったりするようになってきます。
有価証券報告書で会社の概況について記載する内容は、
などについてまとめます。経営指標の推移については当期純利益や売上高、株式資本比率やキャッシュフロー、資本金などといった、数年間に及ぶ推移がわかるような情報を記載します。
事業内容や従業員の状況などの会社内の情報だけでなく、連結会社や関係会社についての情報も書かなければなりません。
自社だけの情報を書けば良いというわけではないので、どの範囲まで書かなければいけないのか事前に確かめておくようにしましょう。
事業の状況について記載が求められる内容は、
などについての情報です。決算短信では見えてこないような事業の内容を書くことが目的とされた項目です。
現在行なっている活動だけでなく、今後の投資や設備などの資金調達のための計画や手段についても同時に書いていきます。
これらの情報があれば、会社の将来性や事業の展開を想定していくことに役立つでしょう。また、経営者の決算書分析が含まれる項目でもあります。
有価証券報告書で扱われる設備の状況については、
などの情報を書くことが求められます。その会社が設備にどれくらいの投資を行っているのか知るための内容の他、資金調達の手段についての計画も表示するものです。
会社がしっかりと計画性をもって設備投資を行っていることが確認できるので、将来的な安全性を判断する基準として活用できるでしょう。
会社が提出企業の状況についてまとめる内容は、
などです。株の配当政策や資金調達、自己株式の取得など、投資家にとっては株の動きを見極める重要な情報になります。
会社の経理状況について記載しなければならない内容は、
などの情報が含まれます。決算書における重要な役割を持つ財務諸表に関する情報を正確に開示するものです。
別会社の株式事務の概要で扱う情報は、
などについて書かれます。株式事務の概要について第三者が一目ですぐ見てわかるように、正確な日付や数値を書くことが情報としての必須条件です。
提出会社の参考情報では
などについて書いていきます。この項目では、有価証券報告書提出までに開示した情報を書いていくようにしましょう。
保証会社の状況については、会社や会社が保証会社を利用している時にのみ記入します。
ほとんどの上場会社では該当しない項目ですが、保証会社を利用している会社は忘れずに記載しなければなりません。
有価証券報告書の見方は、投資を行うための情報を集めたり会社の状況を正しく把握したりするためにも必要不可欠です。
今回はその中でも、投資判断をする際に必ず見ておくべき情報についての見方をそれぞれ解説します。
正しい見方がわかれば、調べている会社がどのような状態にあるのか理解できるようになるでしょう。
5年間の経営指標の推移をまとめた項目では、売上や資本金はもちろんのこと、一株当たりの当期純利益や自己資本比率などの財務状況が確認できます。
これらの情報は会社の経営状況を把握できる重要なポイントでもあるので、安定した利益が生まれているのかチェックしていきましょう。
5年間の経営指標の推移を見て内容が理解できるようになれば、今後の会社の成長や利益率なども予測しやすくなります。
会社の情報を理解したり、投資を行ったりする時に推移から正しく情報を読み取ることができれば今後の活動にも大きく役立ちます。
事業の内容では、会社がどのような事業を行っているのか、経営方針や経営成績などの情報から知ることが可能です。
事業がどれだけの利益を出しているのかといった財政状況も見て取れるので、投資を行うかどうかの判断基準ともなるでしょう。
またその会社が抱えているリスクや課題についてもまとめられた情報が記載されているので、会社の安全性を推し量るためにも読むべき情報です。
有価証券報告書で扱われる配当政策の情報は、提出会社が持っている他社株式の保有状況を示すものです。
他社株式の保有状況は中長期で投資を行っている投資家にとっても欠かせない情報であると同時に、会社がどれだけの資金力を持っているのか判断できます。
所持している株の保有数が全てではありませんが、他社との関係性を知る意味では無視できないデータです。
セグメント情報は連結財務諸表から得られる情報で、事業別のセグメント別であげられている利益を知ることが可能です。
提出会社がどういった事業でどれくらいの利益を上げているのか分かることから、事業の将来性の予測ができるようになるでしょう。
ここで紹介したもの以外にも、投資に役立つ情報が含まれているのが有価証券報告書です。
決算短信や財務諸表を見ているだけでは把握しきれない部分を補うことができるため、より幅広く正確な情報を減ることが可能です。
また、投資額の増減を判断するもしくは辞めるかの基準となる情報が得られるので、投資家として利益をあげるためにも、まずは有価証券報告書の理解が必要になるでしょう。
有価証券報告書を見て経営成績や財政状態だけでなく、事業のリスクや将来性、投資能力などの詳細な部分まで見て、投資するに足る会社か見定めることが何よりも大切です。
「経理担当者が突然退職してしまった」「人手不足でコア業務まで手が回らない」とお困りの方は、RSTANDARDにご相談ください。即日・低価格で専任コンサルタントが常駐・訪問し、日次・月次から決算、レポート・予実までを現場に合わせて着実に引き継ぎます。
追加費用なしで業務マニュアルを整備し、内製化まで丁寧に支援します。人員確保が難しい場合は自社運営の経理派遣で即戦力をご紹介します。業務改善やIPO・内部統制、会計システムの見直しにも対応できますので、まずはお気軽にご相談ください。
人手不足や業務の属人化など、経理部門が抱える課題は企業の状況によって様々です。本章では、私たちが実際に支援した事例をもとに、実務代行による危機の回避や、業務フローの整理による効率化のプロセスをご紹介します。
アウトソーシングによって現場にどのような変化が生まれたのか、体制改善を検討されている方はぜひ参考にしてください。
ある日突然、経理の中核を担うスタッフが同時に退職してしまった。そんな深刻な人材不足から始まった支援事例です。
ご相談いただいた当初、現場では月次決算が滞り、親会社への報告も遅延しかねない切迫した状況にありました。最大の障壁は、業務の多くが特定の担当者にしか分からない「ブラックボックス状態」にあり、まともな引き継ぎすら不可能な点にありました。
| クライアント | 上場子会社 |
|---|---|
| 主な課題 |
・複数名退職による欠員 ・業務の属人化 ・決算遅延の危機 |
| 支援期間 | 6か月間 |
| 費用 | 月額90万円〜 |
私たちは即座に専門スタッフを現場へ投入し、実務の代行と並行して「業務の見える化」を実施しました。場当たり的な穴埋めで終わらせないよう、以下の3点を軸に体制を再構築しています。
まず、現場に残されたわずかな手がかりから全業務を抽出し、年間・月次・日次のスケジュールへ詳細に落とし込みました。ルーチンワークと複雑な集計業務を明確に区分して優先順位をつけたことで、専門スタッフによる迅速な代行が可能となりました。
さらに、実務を回しながら「誰でも再現できるマニュアル」をリアルタイムで整備し、後任者へのスムーズな引き継ぎを実現しています。
今回のプロジェクトの結果、懸念されていた「業務の空白期間」を一切作ることなく、月次・四半期決算をすべて予定通り完遂することができました。
単なる「代行」に留まらず、業務が標準化されたことで、後任者への引き継ぎや新人教育にかかるコストも大幅に削減。かつての属人化リスクを克服し、現在は「誰が担当しても正確に業務が回る」強固な経理組織へと生まれ変わっています。
事業規模の拡大と人員の入れ替わりが重なり、経理業務のボリュームがコントロール不能なほど増大してしまった企業の事例です。
当時は「本当に必要な業務はどれか」「最適な人員配置ができているか」を判断できる人材が社内におらず、非効率な作業が常態化していました。経営判断に必要な帳票もタイムリーに提出されず、スタッフの教育も行き届かないという、組織的な停滞感が長く続いていたのです。
| クライアント | 年商30億円規模の未上場企業 |
|---|---|
| 主な課題 |
・業務ボリュームの増大 ・非効率なプロセスの放置 ・管理資料の不足 |
| 支援期間 | 6か月間 |
| 費用 | 月額100万円〜 |
私たちはまず、現状を正確に把握するための「経理業務アセスメント」を実施しました。感覚値ではなくデータに基づいた改善を行うため、以下の3つのアプローチで業務の整理整頓を推進しています。
全タスクを分類した上で、各業務の所要時間を徹底的に計測しました。これにより、特に時間を浪費していた「無駄なプロセス」を特定し、優先順位をつけて個別に時短化を図っています。
また、ミスによる手戻りを防ぐため、チェックリストや業務マニュアルを整備し、現場への運用指導を徹底。さらに、経営者が求める数値を即座に把握できるよう、経営帳票のテンプレートを一から構築し、タイムリーな報告体制を整えました。
この6か月間の取り組みにより、個々の業務時間が大幅に短縮され、従来比で約50%の人員配置でも余裕を持って業務を回せる体制が整いました。
最も顕著な成果は、月次決算の早期化です。これまで10営業日かかっていた締め作業が5営業日にまで短縮され、経営に必要なデータが鮮度の高い状態で届くようになりました。業務の省力化が進んだことで、部内でのジョブローテーションも可能になり、スタッフの間でも「新しい業務に挑戦できる」というポジティブな変化が生まれています。
有価証券報告書は特定の条件に当てはまる会社や、上場会社が金融商品取引法によって提出が義務付けられている開示資料のひとつです。
記載される範囲も幅広く提出会社の基本的な情報や事業の内容はもちろんのこと、財務状態や経営成績、事業が抱えているリスクなどの情報を得られます。
投資家にとっては自身の保護になるだけでなく、投資する会社の将来性や現在の状況を見て投資額の増減や、辞退するなどの判断基準として活用することが可能です。
有価証券報告書をうまく活用していけば、投資家へのメリットだけでなく会社側が自社の信頼性を証明することにも繋がるでしょう。
株式会社RSTANDARDでは、経理をはじめとする会計、税務、人事の代行・アウトソーシングサービスを提供しております。
即日での対応が可能であるとともに、経験豊富な正社員が経理担当者や責任者の枠をしっかりとカバーいたします。
経理アウトソーシング・代行なら即日・低価格のRSTANDARDへお任せください。
経理アウトソーシングについて詳しく知りたい方は以下のおすすめ記事をぜひご覧ください。
おすすめ記事:経理アウトソーシングとは?メリット・デメリットと業者の正しい選び方