研究開発費とは?該当する経費や仕訳方法を詳しく紹介

「研究開発費とは?」
「研究開発費に計上できる支出・できない支出は?」
「研究開発費の仕訳例を知りたい」
最近はスタンダードになりつつある経理アウトソーシングですが、経理の用語を知らずして利用するのはリスクにもなります。
そこで本記事では、研究開発費に関する冒頭の疑問について、詳しく解説していきます。
経理担当者が退職してしまい早急にその穴をふさぎたい方など、スムーズな経理アウトソーシングを検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

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研究開発費とは

まずは、そもそも研究開発費とは何かから解説します。
一般的には「新しい技術や製品の開発を目指す際に発生する費用」と説明されます。
いわば、企業が将来の成長や競争力の向上のために投資する重要な経費です。
具体的には、実験や試作品の作成、機能改善の研究、さまざまなテストや分析に掛かる費用などを含みます。
これらは資産ではなく、事業の成果を生む過程で消費されるため、経費として勘定科目に計上されます。
また、市場調査や資源の探求といった新規市場開拓に伴うコストもこの科目で処理することが一般的です。
また、似た用語に「開発費」があります。
ここからは、以下の2つの観点から、さらに詳しく解説していきます。

  • 「研究」と「開発」の定義
  • 研究開発費と開発費の違い

それぞれ確認してください。

関連記事:経理の仕訳とはどんな業務?勘定科目の分類や仕訳の書き方・注意点

「研究」と「開発」の定義

研究と開発は、研究開発費の中心的な要素で、別々の目的と活動を指します。
研究は「新しい知識や原理を探求する計画的な活動」で、未知の事実を明らかにすることに主眼を置いていることが一般的です。
一方で、開発とは「研究をもとにして新しい製品やプロセスの設計、または既存の製品の大幅な改良を行うこと」で、具体的な用途を持った成果を生み出していくプロセスです。
したがって、研究開発費は、理論的な知識を探る研究から、それを応用し具現化する開発に至るまでの一連の活動に関わる費用をカバーしています。

研究開発費と開発費の違い

研究開発費と開発費は異なる概念です。
研究開発費は「企業が新しい知識や技術、製品を生み出すために直接投資する費用の総称」で、基礎研究から応用研究、開発活動までをカバーしています。
一方、開発費は「主に既存の技術や製品を市場に投入する目的で、より具体的な製品開発や技術改良に関連した費用」を示します。
会計処理に関しては、研究開発費は通常、その発生した期に全額経費として処理されますが、特定の開発費については一定の条件下で資産化し、長期にわたって費用化することが認められています。

研究開発費に計上できる支出

日本公認会計士協会が発表している「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針」において、研究開発費に計上できる支出は以下のように示されています。

  • 従来にはない製品、サービスに関する発想を導き出すための調査・探究
  • 新しい知識の調査・探究の結果を受け、製品化、業務化等を行うための活動
  • 従来の製品に比較して著しい違いを作り出す製造方法の具体化
  • 従来と異なる原材料の使用方法又は部品の製造方法の具体化
  • 既存の製品、部品に係る従来と異なる使用方法の具体化
  • 工具、治具、金型等について、従来と異なる使用方法の具体化
  • 新製品の試作品の設計・製作及び実験
  • 商業生産化するために行うパイロットプラントの設計、建設等の計画
  • 取得した特許を基にして販売可能な製品を製造するための技術的活動

研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針

研究開発費に計上できない支出

日本公認会計士協会が発表している「研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針」において、研究開発費に計上できない支出は以下のように示されています。

  • 製品を量産化するための試作
  • 品質管理活動や完成品の製品検査に関する活動
  • 仕損品の手直し、再加工など
  • 製品の品質改良、製造工程における改善活動
  • 既存製品の不具合などの修正に係る設計変更及び仕様変更
  • 客先の要望等による設計変更や仕様変更
  • 通常の製造工程の維持活動
  • 機械設備の移転や製造ラインの変更
  • 特許権や実用新案権の出願などの費用
  • 外国などからの技術導入により製品を製造することに関する活動

研究開発費及びソフトウェアの会計処理に関する実務指針

研究開発費を資産計上できるケース

現在の会計基準において、研究開発費は通常、経費として処理されますが、確実な将来の経済的利益を生むと判断できる場合、資産計上が認められることがあります。
これには、まったく新しい製品やサービスの開発だけでなく、既存の製品やサービスの大幅な改良も含まれます。
資産として計上するには、その費用が将来的に収益を生むことが明確であり、かつその費用と収益を確実に見積もることが可能でなければなりません。

研究開発費を資産計上できないケース

会計上、研究開発期間中に作成される試作品や模型は、通常、将来の収益に寄与しないため資産計上されません。
特定のプロジェクトでしか使えない特許権や装置なども、再利用が効かない限り、固定資産ではなく研究開発費として処理されます。
これらの項目は、即時経費として認識されることが一般的で、後の期間にわたる価値が見込めないため、資産として認識されません。

研究開発費の仕訳例

ここからは、研究開発費の仕訳例を見ていきましょう。 基本的には、以下の3つに大別されます。

  • 研究目的で機械設備を購入した場合
  • 調査会社への支払い
  • ソフトウェアの開発

それぞれ解説していきます。

事例@研究目的で機械設備を購入した場合

研究目的のために機械設備を購入した場合の仕訳では、まず購入した機械設備の金額を研究開発費として経費に計上します。
資金の支払いを伴うため、貸借対照表上の現金または支払い口座が減少する仕訳が必要になります。
このとき、設備が将来の研究開発で使用可能であり持続的価値があると判断できれば、資産として計上するケースもありますが、専用機器の場合はその限りではありません。

事例A調査会社への支払い

調査会社に支払いを行った場合、その費用は研究開発プロジェクトの一環として経費計上されます。
具体的な仕訳は、研究開発費用の借方に金額を記録し、対応する貸方は現金または当座預金などの支払口座を減少させます。
これにより、会計上、調査にかかったコストが期間費用として適切に反映されることになります。

事例Bソフトウェアの開発

ソフトウェア開発にかかわる費用も、研究開発費として会計処理されることが一般的です。
この際、開発スタッフの人件費、購入した開発ツールのコスト、外部サービスへの支払いなど、ソフトウェア開発に直接的に関連する費用を研究開発費として借方に計上しましょう。
そして、対応する貸方には現金や当座預金などを減少させる仕訳を行います。

研究開発費を経費計上する方法・注意点

最後に、研究開発費を経費計上する方法と注意点を見ていきましょう。
最低限押さえておくべきポイントは、以下の2点です。

  • 研究開発費は発生した段階で計上する
  • 研究開発を外注したときは処理方法が異なる

それぞれ解説していきます。

研究開発費は発生した段階で計上する

研究開発費は、その経費が発生した時点、つまり支出が行われた時点で会計上計上するのが一般的です。
これは会計の一般原則である発生主義会計に基づいたもので、実際に現金が支払われた時ではなく、経済的な効果が発生した時点で経費として認識します。
この方法により、実際の業務の展開と財務報告のタイミングのズレを防ぎ、財務状態を正確に報告できるようになるわけです。

研究開発を外注したときは処理方法が異なる

外注による研究開発費用は、処理のタイミングが異なります。
外注費用は、成果物を検収した時点で研究開発費として経費計上するのが一般的です。
ただし、取引の性質に応じて、仮払金として仕訳される場合もあるので注意しましょう。

研究開発費とは新しい技術や製品の開発を目指す際に発生する費用

研究開発費は、新しい技術や製品の開発にかかる投資として企業が負担するコストです。
この費用には、材料費、機器の購入費、研究開発スタッフの人件費などが含まれます。
研究開発活動は未来のイノベーションに寄与するため、企業の長期的な成長にとっても重要な投資といえるでしょう。

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