「電話対応スキル」が、経理派遣で“隠れた武器”になる理由
「電話があるなら辞めたい」時代に：変化する働き方の意識と経理派遣の現状

近年、人材派遣業界では、派遣スタッフの登録面談や面接において「電話対応があるなら辞退したいです」という言葉を耳にする機会が増えました。特に若い世代を中心に、電話対応そのものが心理的負担となるケースが顕著です。コールセンターや受付などで電話対応の経験を積んだ人ですら、“電話スキル”を「活かせない過去」として捉え、積極的にアピールしない傾向にあります。
しかし、私たちはこの認識に一石を投じたいと考えています。なぜなら、一見経理業務とは直接関係ないように思える「電話対応スキル」こそが、これからの経理派遣において“隠れた武器”となり、あなたの市場価値を飛躍的に高める可能性を秘めているからです。未経験から経理を目指す方、東京で新しいキャリアを築きたい方にとっても、このスキルは大きな強みとなります。

実は「電話対応スキル」は“武器”になる：経理業務におけるコミュニケーションの重要性

「経理の仕事だから、数字とだけ向き合っていればいい」そう思っていませんか？ 確かに、経理業務の核は正確な数字処理にあります。しかし、実際の業務では、以下のような場面で「落ち着いて要点をまとめ、感じよく対応できる力」が不可欠となります。

• 仕入先や得意先との請求内容の確認
• 営業担当とのやり取り
• 税理士・会計士とのコミュニケーション
• 期日調整や社内稟議に関する連絡

多くの経理派遣スタッフは、経理実務には慣れていても、人とのコミュニケーション、特に電話でのやり取りを苦手とするケースが少なくありません。だからこそ、“電話対応に抵抗がない”というだけで、あなたは他の経理派遣スタッフと一線を画し、企業から強く求められる人材になれるのです。これは、未経験から経理の世界に飛び込む方にとっても、強力なアピールポイントとなるでしょう。特に東京の競争が激しい派遣市場では、この差別化が重要です。

今、活かすべき「接客・コールセンター経験」：あなたの経験が強みになる理由

あなたが今まで培ってきた接客業・販売・コールセンターでの経験は、決して無駄ではありません。それどころか、その経験があるからこそ、「経理実務もできて、さらにコミュニケーションもできる」派遣スタッフとして、企業から選ばれる可能性が飛躍的に高まります。
これらの経験で培われる「相手のニーズを正確に把握する傾聴力」「分かりやすく説明する表現力」「クレームにも落ち着いて対応できる冷静さ」といったスキルは、経理業務における上記のような場面でまさに活きる力となります。コミュニケーション能力は、経理の実務スキルと並ぶ、あるいはそれ以上の価値を持つ時代が来ていると言えるでしょう。未経験から経理を目指す方も、ご自身のコミュニケーションスキルに自信があるなら、ぜひ経理派遣の世界で活かしてください。

もちろん、経理派遣で最も大切なのは「経理実務スキル」であることに変わりはありません。伝票処理、仕訳、月次決算など、派遣先の業務を正確にこなす力がベースになります。しかし、現代のビジネス環境において、その「基礎」だけでは十分とは言えなくなってきました。IT技術の進化、特にAIの登場は、経理業務のあり方を大きく変えようとしています。

経理の仕事は将来なくなるのか？：AIに取って代わられる業務と、人間が担うべき業務

近年、AI技術の進化は目覚ましく、多くの人が「自分の仕事がAIに取って代わられるのではないか」という不安を抱いています。経理の仕事も例外ではありません。では、経理の仕事は本当に将来なくなるのでしょうか？
結論から言うと、経理業務の中でも将来的になくなるものと、なくならないものが明確に分かれていきます。

将来なくなる可能性が高い経理業務

AIロボットなどによる代替が効く作業は、将来的に人間の手が不要になる可能性が高いです。事業の効率化を図る上で、人間が行う必要がない業務はAIに任せるという流れは加速するでしょう。具体的な業務としては、以下の3つが挙げられます。

仕訳の手入力

これまで多くの経理担当者が手作業で行ってきた仕訳の手入力は、AIを活用した自動化が進んでいます。電子化されたデータをAIが読み取り、日々の入金伝票や出金伝票などを自動で入力できるようになります。手入力はヒューマンエラーが発生しやすい作業であり、AIによる自動化は業務効率の向上だけでなく、データ紛失のリスク低減にも貢献します。

経費精算

時間と手間がかかりながらも直接売上に結びつかない経費精算の作業も、自動化の対象です。交通系ICカードと連携した交通費申請システムや、レシートを自動で読み取るアプリの導入により、申請や承認に関する手間が大幅に削減されます。これにより、社員による経費の不正利用防止にも繋がります。

連結決算

企業グループ全体で行う連結決算は、これまでエクセルなどでデータを管理し、手入力で行われてきたケースも少なくありませんでした。しかし、入力漏れやミスが発生しやすく、スムーズな処理が困難でした。今後は、連結決算業務を自動化し効率化に繋がるシステム導入が進み、手作業で行う必要がなくなります。

AI化しても必要な経理業務：人間ならではの付加価値とスキル

一方で、AIに任せることができず、今後も人間が担当していくべき業務も多く存在します。これらは、単なる数字処理だけでなく、状況判断、経験、そしてコミュニケーション能力が求められる領域です。
なくなる可能性が低い業務として、以下のようなものが挙げられます。

イレギュラーな業務

AIは定型的な処理は得意ですが、突発的なイレギュラーな事態への対応は苦手です。システムをその都度対応させるよりも、人の手で柔軟に対応した方が早いケースが多く、AIでは判断が難しいイレギュラーな処理は、今後も人間が担当することになるでしょう。

資金繰り管理

資金繰り管理は、会社の状況や将来的な見通しを総合的に考慮して行われるため、AIに取って代わられる可能性は低いです。資金繰り表の自動化や明細の自動収集は可能ですが、最終的な判断や計画の立案には人間の洞察力と経験が不可欠です。

予算と実績の分析

予算編成や管理、データ収集はAIで効率化できますが、予算と実績が異なっていた場合の原因分析はAIには難しい部分があります。予想よりも売れた商品や売れなかった商品などについて正確に分析し、その背景にある要因を深掘りする力は、人間ならではの強みです。

経営者の判断や提案

経理は会社のお金の流れを管理する重要なポジションであり、日々の業務で得た数字を元に経営者へ具体的な提案を行うことができます。AIによる分析結果は参考になりますが、最終的な経営判断や、それに繋がるアドバイスは、経営者との信頼関係に基づいた人間的なコミュニケーションを通じて行われます。

税務関係の知識

税務会計処理の一部は自動化できますが、例えば節税対策など、単純な計算では解決できない複雑な工夫が求められる領域は、専門的な税務知識を持つ人間が担うことになります。法人税控除に繋がるような制度の活用など、経営者に具体的なアドバイスを行う業務は、今後もなくなりません。

作業の最終確認

AIによる自動化が進んでも、最終的な確認作業は人の目で行うことが重要視されます。AIの計算が正確であっても、入力情報の間違いなど、ヒューマンエラーが発生する可能性はゼロではありません。そのため、自動化された業務の最終チェックは、引き続き経理担当者が行うことが多くなります。

経理で成長するためのポイント：AI時代に求められる人材になるためのスキル

これから業務の自動化は進んでいきますが、将来的に求められる経理になるためには、成長し続けていくことが重要です。未経験から経理派遣を目指す方も、これらのスキルを意識して習得していくことをおすすめします。

自身に会計のスキルが足りないと感じているのであれば、まずは会計の基礎から応用までを体系的に学ぶことが重要です。簿記や会計のスキルは、日々の業務をこなす上でも、将来的なキャリアアップを考える上でも不可欠です。

経理の業務を行う上で欠かせないのが、ITに関するスキルです。ITを理解し、適切に活用できるようになれば、業務を効率化し、日々の負担を減らすことにもつながります。会計ソフトの操作はもちろんのこと、RPA（Robotic Process Automation）やデータ分析ツールの活用など、業務効率化に繋がるIT知識を積極的に習得しましょう。

財務のスキルを身につけることによって、経理に求められる基礎スキルの向上につながります。財務は、経理によって数値化された資料を参考にして資金調達やお金の管理を行うのが仕事です。企業によって経理が財務の仕事を兼任することもあるため、財務について学んでおくことをおすすめします。

そして、最も強調したいのがコミュニケーション能力です。AIが進化し、定型業務が自動化されるほど、人間が行うべき業務は、より高度なコミュニケーションを必要とするものになります。未経験から経理派遣を目指す方は、このスキルを積極的にアピールしましょう。

社内での連携

経理は他部署との連携が多い部署です。営業担当者からの相談、管理職への報告、経営層への提案など、円滑なコミュニケーションは業務の精度とスピードを向上させます。

外部との折衝

取引先や金融機関、税理士など、社外とのやり取りも頻繁に発生します。相手の立場や状況を理解し、的確な情報を提供し、良好な関係を築く力は、企業活動を円滑に進める上で不可欠です。

「伝える力」の重要性

業務の中で算出した数字や分析結果を、専門知識を持たない相手にも分かりやすく伝える能力は、経理の価値を最大化します。要点をまとめ、簡潔に、そして感じよく説明できるコミュニケーション能力は、経理としての信頼性を高め、あなたの存在を唯一無二のものにするでしょう。

私たち株式会社RSTANDARDが運営する「Rの経理派遣」は、東京を中心に7年間で100社を超える経理支援実績を持つ経理専門のプロ集団です。だからこそ、経理に必要なスキルの本質や、実際に現場で評価される力を深く理解しています。
私たちは、単に経理実務スキルだけでなく、あなたの「電話対応力」や「接客経験」といったコミュニケーション能力を、今後の経理派遣における「隠れた武器」として高く評価し、企業に積極的に提案していきます。未経験から経理を目指したい、東京で自分に合った派遣先を見つけたい、という方もご安心ください。
AIによる自動化が進む現代において、経理業務はより高度な判断力と、そして人間ならではのコミュニケーション能力が求められるようになります。Rの経理派遣は、あなたの持つ全ての強みを“見える化”し、適正に評価される働き方を、今から一緒に始めるお手伝いをします。

＜おすすめ記事＞
経理派遣「時給アップ」・「短期キャリアアップ」セミナー開催
派遣会社の「選び方」で、あなたの「スキル」は決まる
「この求人、どんな仕事？」職務内容の見極め方