「この業務は範囲外かも・・・?」派遣社員が業務範囲外の仕事を頼まれたとき

 

「この業務、対応するべき?断るべき?」こんな経験ありませんか?

  • 「派遣契約にない業務を頼まれたけど、断っていいの?」
  • 「どこまでやるのが正解?判断基準がわからない…」
  • 「断ると雰囲気が悪くなりそう…」

派遣社員は契約に基づいて働くため、契約にない業務をどこまで引き受けるかが悩みどころです。
「頼まれたから全部行おう!」と対応してしまうと、業務範囲がどんどん広がり、負担が増え過ぎてしまうリスクがあります。
そこで今回は、「業務範囲外の仕事を頼まれたときの判断基準」と「うまく対応する方法」を解説します。



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業務範囲を判断する3つのポイント

業務を引き受けるかどうかは、次の3つの視点でチェックしましょう!

その業務が契約内容に含まれているか?

原則、派遣社員の業務は「派遣契約書」に明記された範囲と決められています。
まずは、自分の業務内容を確認しましょう。

契約書の業務範囲の例

  • 「データ・書類作成」→ 来客対応や電話応対は含まれる?
  • 「経理補助」→ 資料作成だけ?伝票入力は?決算処理は?

もし契約にない仕事を頼まれた場合は、「契約範囲外の業務です」と伝えることが可能です。

  • 派遣社員は「指揮命令者(派遣先の担当者)」から指示を受ける仕組みなので、「誰から頼まれたか」も重要です。
  • 契約内容を知らずに何でも引き受けると、「この人ならやってくれる」と思われ、仕事に追われてしまったり、本来の業務から離れてしまったりなどのリスクが出てくる場合もあります。

その業務は「正社員の仕事」ではないか?

派遣法では、「正社員が行うべき仕事」を派遣社員に依頼することは禁止されています。
特に「直接雇用に関わる業務」は、派遣社員が行ってはいけないとされています。

NG業務の例(派遣法違反の可能性あり)
・他の派遣社員の指導・教育(管理業務)
・採用活動(面接・選考・求人作成)
・経営判断に関わる仕事(予算管理・人事評価)

「正社員の業務っぽいな」と感じたら、派遣会社に相談しましょう!
「次から私がこの業務を行うことになりますか?」と確認すると、業務範囲の拡大を防げます!

一時的なサポートか、継続的な業務か?

「ちょっと手伝って!」が、一度きりならOKでも、恒常的な業務になると問題になります。

引き受けてもOKなケース(例:一時的なサポート)

・「今日だけ、この書類を運んでほしい」(雑務だけど単発の依頼)
・「〇〇さんがお休みだから、一時的に電話対応をお願いしたい」(短期間の対応)

断るべきケース(例:恒常的な業務)

・ 「毎日、受付業務をお願いします。」(契約範囲外の仕事の固定化)
・ 「(一般事務派遣だけど)経理の仕事も少しお願いします。」(他の業務を任される)

  • 「今だけ」「臨時対応」であれば応じることも可能です。
  • 「今後も続けてほしい」とわれたら、派遣会社に相談しましょう。

業務範囲外の仕事を頼まれたときの対応方法

「契約範囲を確認します」と伝える(即答しない)
  • 例:「業務範囲について派遣会社と確認してみますので少しお時間をください」
「できる範囲なら」と条件をつける
  • 例:「今日はお手伝いしますが、契約範囲を超えないように確認してもいいでしょうか?」
「派遣会社に相談してもいいでしょうか」と伝える
  • 例:「契約範囲を超える可能性があるので、一度派遣会社に確認させてください」
  • 断るときは「契約範囲に関わるので」と理由をつける
  • 感情的にならず、あくまで冷静に対応

派遣会社への相談の仕方

派遣会社は、派遣社員が契約範囲外の業務を強要されるのを防ぐ役割があります。
違和感を感じたら、すぐに派遣会社の担当者に相談しましょう!

【相談例】
「現在、契約業務以外の〇〇を頼まれています。この業務は契約に含まれますか?」

・契約範囲を超える業務が増えそうなら、契約内容を見直してもらうことも可能です。
・派遣会社が派遣先に確認、交渉してくれるケースもあります。

【まとめ】派遣社員の業務範囲を守るには?

「契約書にない仕事」が増えそうなら、すぐに確認しましょう。
そして、「正社員の仕事」を頼まれたらNGです!
「一時的な手伝い」ならOKですが、「固定業務」になりそうな場合は要注意です!
「契約に関わるので、派遣会社に確認します」と伝えて冷静に対応すれば大丈夫です!

迷ったり悩んだりするときは派遣会社に相談しましょう!あなたの業務範囲を守るのは派遣会社の役割です。

業務の線引きをしっかり意識すれば、負担が増えすぎず、気持ちよく働けます。
「どこまでやるべきか…」と悩んだときは、契約内容を確認し、冷静に対処することが大切です。
また、今は業務範囲に入っていないけれど、今後範囲を広げていきたいなど希望がある場合も派遣会社と相談してみましょう。